
原作を読んでいて、このエピソードが大好きでした。だからこそ、迷わず劇場に。
猗窩座は、倒すべき敵、というだけの存在ではありません。彼の抱えた過去と思うと、過去を知るということの大切さに改めて気が付きました。
【映画】鬼滅の刃・猗窩座再来 物語の概要(あらすじ)
鬼になってしまった妹・禰󠄀豆子を人間に戻すため、鬼殺隊に入った竈門炭治郎。彼は仲間達と絆を深め合いつつ、強大な敵と戦い続けていた。
無限列車での戦い、炭治郎は尊敬する炎柱・煉󠄁獄杏寿郎を上弦の参・猗窩座の手により失ってしまう。
その後、鬼殺隊の本部である産屋敷邸に鬼の始祖・鬼舞辻󠄀無惨があらわれた。駆けつけた柱達と炭治郎は、無惨の手によって謎の空間へと落とされてしまう。そこは鬼の根城、無限城。
宿敵・無惨を追う中、炭治郎達の前に憎き敵、煉󠄁獄を殺した張本人、猗窩座が現れる……。
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— 鬼滅の刃公式 (@kimetsu_off) December 20, 2025
劇場版「鬼滅の刃」無限城編
第一章 猗窩座再来
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第8弾[#鬼殺隊]を公開。https://t.co/cMmJ2Mm70K#鬼滅の刃 #無限城編 pic.twitter.com/WKNP3ewVOl
1.劇場版 鬼滅の刃 無限城編をケアマネ視点で視る:ヒントは意外なところにある
言うまでもなく、今や国民的な作品となった鬼滅の刃。今作はその最終章の第一弾。
この映画にはいくつかのピークがあります。
蟲柱・胡蝶しのぶと上弦の弐・童磨との戦い、我妻善逸とかつての兄弟子であり上弦の陸となった獪岳との戦い、そして竈門炭治郎と水柱・冨岡義勇と上弦の参・猗窩座との戦い……。
その中で最大のピークは、猗窩座の過去の描写ではないでしょうか。
ネタバレはしませんが、炎柱・煉獄杏寿郎との因縁もあり、全視聴者の憎しみを集めていた上弦の参・猗窩座。
しかしその過去を知り、猗窩座というキャラクターの捉え方が大きく変わった方もきっと多いと思います。
こういうこと、福祉の現場でもたびたびあることです。例を挙げてみましょう。
お風呂に入ってくれないAさん。
・Aさんは女性。働き盛りの家族と同居。
・軽度認知症、その後の転倒によるお体の動きにくさによって介護保険の申請に至った。
・自宅での入浴に困難がありデイの利用を検討。
・ただ、御本人は強く拒否。
・何とか説得してデイに行ってもらってもお風呂だけは断固拒否。
・当然自宅でも入浴されない、上にトイレの失敗もあり匂いが喫緊の課題に……。
お風呂が嫌いなご高齢の方、一定数おられるんです。
そして、一般の方は意識されないと思うのですが、入浴って、ご本人の意思がないとできない行為なのです(寝たきりの方の訪問入浴は例外ですが)。
なので、入ってもらうように説得するしかない、のです。
そしてそれがとっても難しいのは福祉業界におられる方にはきっとわかってもらえるはずです。
さてどうしたものでしょうか。
・支援者の方々、御家族がどれだけ時間をかけても絶対拒否の姿勢を崩さないAさん。
・行き詰っていた時、ふと、Aさんの話を思い出した御家族。
・Aさんは、かつて実母を介護していたことがありました。
・そしてAさんの実母は、お風呂で亡くなったこと。おそらくヒートショックによるもの……。
・Aさんにとってお風呂は心苦しい記憶と結びついている場所だったのです。
・なのでいったんお風呂の勧めは中止。デイフロアでの足浴から始め清拭、洗髪……と徐々にステップアップしていく方針に。
まぁ、こんなにうまくいくことは稀だとは思います。ただ、行き詰った時、過去を振り返ると意外な発見がある……という経験をされた方はいるのではないでしょうか。
目の前の困りごとだけではなく、その方の過去にも目を向ける、そういった観点も的には有効、だと思います。

・事態が行き詰まることはよくある。
・どうしても目の前のトラブルに目が向きがち。
・意外なところにヒントがあるかも?
2.劇場版 鬼滅の刃 無限城編をケアマネ視点が観る:猗窩座の過去から学ぶべきもの
前述の通り、この作品の輝きの一つは、猗窩座の過去パートの完成度の高さ。
あの部分、泣かずに見れる人は皆無では……。
詳細は省きますが、炎柱・煉獄杏寿郎を殺害した猗窩座は、あの場に立つにいたる理由があった、という描写は非常に秀逸。
いわば、敵にも同情すべき事情があったパターンの成功例と言えるでしょう。
猗窩座と同様の描かれ方をしているのは上弦の陸・妓夫太郎と堕姫。
彼らも遊郭編で憎々しい姿を存分に見せつけた悪役ですが、その過去は壮絶な物で、「あぁ、こりゃ鬼になっても仕方ないよなぁ」と思わせます。
今そこにある悪意は、過去の悪意の転換なのかも……。
そう思うと、普段の人との関わりの持つ意味が重くなってくる気がしてきます。
鬼滅の刃が大人にも受けるのって、こういう、残酷だけど現実にありそうな香りが漂っているからなのかなぁ……。
吸血鬼という共通点、そして敵を倒すことの切なさ……。
全然違う作品だけど共通することろもある作品です。
3.【まとめ】:背景を知ると、世界の見え方は変わる
鬼滅の刃が広く受け入れられているのは、単なる勧善懲悪というシンプルな構成ではなく、大人の感情にも触れ得る内容だから、でしょう。
猗窩座の過去から考える人生の連続性、そして悪意の転換もその一例。
日々、仕事やプライベートのタスクに追い回されている方は、過去を振り返るという、コスパの悪そうな時間を持つ余裕なんてないかもしれません。
そして、その場その場をこなす・裁くことで精いっぱいになってしまうでしょう。
ただ、どんな人にも、出来事にも、過去はあるのです。
そして、人生は連続している……。
もしかすると、この映画は今を生きることの意味、その大切さまで考えさせてくれる作品かも……。
鬼滅の刃 無限城編 第一章 猗窩座再来、こんな人におすすめ!
・敵にも過去があったパターンが好きな方
・悲しい物語が好きな方
・ただの勧善懲悪な作品に飽き飽きしている方

大人気のアニメ・鬼滅の刃。猗窩座のエピソードは原作も含めて、私の一番好きな話です。
絶対泣けます! ぜひ!
無限列車編を手元に置いておきたい方へ
過去を捨ててやり直したい方へ

夕璃:介護支援専門員(歴10年以上)
居宅介護支援事業所の管理者として勤務。社会福祉士、精神保健福祉士の資格保有。
小説家になりたくて、某新人賞で二次選考突破。今も挑戦中。
ケアマネとして、福祉、ケア、支援etc…といった視点でドラマ・映画等をレビューしています。
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